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琴棋書画。


琴棋書画。 文人の楽しみ。 教養や風雅を身につけた文化人の風流な遊び。 また、そのたしなみ。 琴を弾き、碁を打ち、書を書き、絵を描くこと。
by zouchan-land
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『コラ』の語源についての考察。

『御史 (オサ) とジョイ』という韓国時代劇での話。
ジョイは、ラ・イオンの正体が
暗行御史 (アメンオサ) であると知る以前、
 『メ (韓国語音声) / コラ (日本語字幕)』
と、叱っている (ような気がするが、自信はない)。

 『매 / メ /
  (主に子どもを叱ったり戒めたりする時に用いる)
  細長い棒:鞭;鞭打ち。』

であり、韓国において叱る時に使われる言葉となった。
日本語の『メッ』も、ここから来た言葉だと思われる。

すると、謎なのはむしろ、日本語の『コラ』の方となる。
『コラ』の語源を調べてみると、
もともとは『鹿児島の方言』との記述があるのだが、
これだけでは『コラの語源』でなく、
『日本におけるコラ発祥の地は鹿児島』という事しか表していない。
なので、今回の考察では、もうちょっと掘り下げてみようと思う。

まずは、歴史の勉強から始めよう。
 豊臣秀吉による朝鮮出兵は、
 秀吉の死により幕を閉じる。
日本史の教科書では、多くは語られない出来事だ。
しかし、攻められた朝鮮側にとっては大事件である。
当時、世子 (セジャ / 王位継承者) であったのは
光海君 (クァンヘグン) なのだが、
光海君が出てくる韓国時代劇には、かならず出てくる話となる。

1592年、豊臣秀吉は、
西日本各地の大名を朝鮮半島に出兵させた。
その頃の日本では茶道が盛んだった。
また、当時の朝鮮は、陶磁器を作る技術水準が高かった。
なので、朝鮮の陶工を日本に連れ帰った大名も多かった。
そのため、秀吉の朝鮮出兵 (文禄・慶長の役) は、
『焼き物戦争』と呼ばれるようになった。
『ヒカルの碁』の佐為が好んだ『慶長の花器』も、
豊臣秀吉による朝鮮出兵がなければ生まれなかったかもしれない。

『火の女神ジョンイ』のユ・ジョンは、
『有田焼』の祖となったうちの一人である
『百婆仙 (ペクバソン)』がモデルとなっている。
『百婆仙』は、日本に連れて来られた陶工なのだが、
陶工たちから愛され100歳近くまで生きたことから、
この名で呼ばれた。

ここでやっと、鹿児島の話に戻る。
薩摩17代藩主であった島津義弘も、
朝鮮出兵に参加して陶工を連れ帰った。
そして、『薩摩焼』が生まれたのだ。

語学マニアの間では、
『鹿児島弁』と『韓国語』は似ていると語られる。
日本に渡った朝鮮陶工の影響が大きいのだろう。
たとえば、『ゴールデンカムイ』に出てくる
鹿児島のボンボンである鯉登 (こいと) 少尉は、
『案内 (あんない)』の事を『アンネ』と言っている。
これはもう、韓国の漢字の読み方そのままである。
 『案内』=『안내 / アンネ』
となるのだ。

そして、決定打となるのは
 『デコンバッチ』
である。
 『デコンバッチ』=『大根バッチ』
なのだが、
 『大根』=『デコン』
も、韓国の漢字の読み方である。
ここでの『大根』は、『足』を指す言葉なのだが、
『バッチ』とは何だろうか?
『デコン』を付けずに言う場合、『パッチ』となる。
これは、【公式】鹿児島弁ネット辞典でも
朝鮮語の『パジ』が由来と明言されている。
 『바지/パジ』=『ズボンの総称』
という朝鮮語 (韓国語) である。
しかも、『パッチ (半濁音のパ)』に『デコン』をつけると
『デコンバッチ (濁音のバ)』になるのだ。
これはもう、韓国語の『有声音化 (濁音化)』そのものである。
また、『ッ (促音)』が入ったために、
『パジ』が『パッチ』となったのは、まさに『濃音化』である。

次に、漢字の『日本の読み方』と『韓国の読み方』
の違いに注目してみる。
 『日本の読み方』⇒『韓国の読み方』
とすると、
 『内 (ナイ / nai)』⇒『内 (ネ / ne)』
 『大 (ダイ / dai)』⇒『大 (デ / de)』
 『来 (ライ / rai)』⇒『来 (レ / re)』
となる。
これらも、韓国のルール通りとなる。
もっとも単純な例を挙げると、
 『愛 (アイ / ai)』⇒『愛 (エ / e)』
となり、ハングル表記だと、
 『아 (ア) + 이 (イ)』⇒『애 (エ)』
となる。
これは、『二重母音』のルール通りである。

さらに、韓日字幕翻訳家の先生によれば、
『鼻音化』も存在するとの事。
しかし、『鼻音化』はちょっこし難しいので割愛。
先生がおっしゃっていた例だけ挙げると、
 『菊野 (きくの)』⇒『菊野 (きんの)』
となるが、これが『鼻音化』である。

鹿児島の警察官は、『おいこら警官』と呼ばれた時代があった。
対象を呼び止める時に使われた『おいコラ』から来た名称だ。
この事から、『コラ』は、権力を持った人や、
立場が上の人が命令の時に使う言葉であると思われる。

ここで、ふたたび、歴史の勉強。
今度は、朝鮮時代の話。
韓国時代劇 (朝鮮時代) を観ていると、
王様がよく言う言葉がある。
 『座りなさい』=『앉거라 / アンコラ』
である。
これは、『앉다 / アンタ / 座る』の語幹『앉』に、
『거라/コラ』をつけて命令文にした形となる。
手元の資料によると、『거라』は、
 『【가다 (カダ / 行く) や 가다 で終わる動詞について】
  命令の意を表す:
  …(し) て;…(し) ろ;…(し) なさい。』
とある。
 『가거라 (カゴラ)』=『行け』
というような使い方だ。
しかし、実のところ、『가 (カー)』だけでも『行け』という意味になる。
つまり、聞く人によっては、『行け、ゴラ (コラ)』となってしまうのだ。
『コラ』・『ゴラ』は、韓国ルールでの発音変化である。
どの単語についたのかによって、発音が変わるのだ。
なので、同一単語と考えて問題はない。

朝鮮から日本に連れて来られた陶工たちは、
日本の陶工たちの『師』として来日した訳なので、
語尾に『거라』がついちゃったとしても不思議ではない。


昔の鹿児島の警察官は、韓国語風に

 『おい、(待て) 거라』=『おい、待ちなさい』

と言いたかっただけなのかもしれない。
そして、

  『メ (韓国語音声) / コラ (日本語字幕)』

は、韓国語を韓国語に訳しちゃっているのかもしれない。

by zouchan-land | 2023-07-28 12:35 | 韓国語 (語源の考察など)。 | Comments(0)
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